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社会主義市場経済

 社会主義の枠内で私営や市場機構を認め、商品生産・流通を活発化させることを目的とする経済体制。

 1.鄧小平の南巡講話

 1992年春、鄧小平は南方視察に出かけた際、一連の改革開放促進の講話を通して、改革開放の加速化を呼びかけた。そして「計画と市場は何れも手段であり、計画が少し多いかそれとも市場が少し多いかは、社会主義と資本主義の本質を区別するものではない」という断を下した。

 同年10月の第14回党大会では「社会主義市場経済」という概念が提起され、再び第13回党大会の「国家が市場を調整し、市場が企業を導く」という市場主体論に戻った。

 この講話によって、改革派がより活発になり、鄧小平に対する評価も急速に高まっていった。同時に経済改革はこれまでより一層促進され、大きな転換点となった。78年以降、穏やかに進んできた計画経済から市場経済への転換は、この年を境に一気に加速され、予想を上回る展開をみせた。



2. 社会主義市場経済の枠組み形成

 1993年11月の第14期三中全会で「社会主義市場経済体制確立の若干の問題に関する党中央の決定」が採択され、市場経済の枠組みが具体的に系統立てて提示された。これによってその後の5年間に次ぎのような改革の進展をみた。

1.新しいマクロ・コントロールシステムの枠組みが初歩的に確立された。
2.市場メカニズムの調節が著しく強化された。
3.現代企業制度の確立を目指す国有企業改革が着実に推進された。
4.公有制を主体として、多種類の経済セクターが共に発展した。

 1997年の第15回党大会では、客観的情勢を分析し、社会主義現代化建設の新世紀に向かって、比較的完璧な市場経済体制を全面的に構築するという戦略的段取りが定められた。