中国の少数民族や各地の伝統住宅など中国の民族・民俗がまるごとわかります


中国の少数民族一覧
少数民族一覧
アチャン族
(阿昌)
イ族
(彝)
ウイグル族
(维吾尔)
ウズベク族
(乌孜别克)
エヴェンキ族
(鄂温克)
オロチョン族
(鄂伦春)
回族
カオシャン族
(高山)
カザフ族
(哈萨克)
キルギス族
(柯尔克孜)
コーラオ族
(仡佬)
サラ族
(撒拉)
ジーヌオ族
(基诺)
シェ族
(畲)
シボ族
(锡伯)
シュイ族
(水)
ジンポー族
(景颇)
ジン族
(京)
タイ族
(傣)
タジク族
(塔吉克)
タタール族
(塔塔尔)
ダフール族
(达斡尔)
チベット族
(藏)
チャン族
(羌)
朝鮮族
チワン族
(壮)
トウチャ族
(土家)
トウ族
(土)
トーアン族
(德昂)
トールン族
(独龙)
トンシャン族
(东乡)
トン族
(侗)
ナシ族
(纳西)
ヌー族
(怒)
パオアン族
(保安)
ハニ族
(哈尼)
プイ族
(布依)
ブーラン族
(布朗)
プミ族
(普米)
ぺー族
(白)
ホジェン族
(赫哲)
マオナン族
(毛南)
満州族
ミャオ族
(苗)
メンパ族
(门巴)
蒙古族
モーラオ族
(仫佬)
ヤオ族
(瑶)
ユイグー族
(裕古)
ラフ族
(拉怙)
リス族
(傈僳)
リー族
(黎)
ローバ族
(珞巴)
ロシア族
(俄罗斯)
ワー族
(佤)
多民族国家の中国では政府が認定している民族が56あり、人口の94%が漢族、その他の55民族が少数民族です。
中国政府は、少数民族が集住する地域で限定的な自治権を認めるという「民族区域自治」政策をとっています。この政策の実施にあたり、1950年代から1960年代にかけて民族識別工作が行われました。
民族識別工作の特徴は、共通の言語、居住地域、経済生活などによる客観的基準と本人の民族意識とを合わせながら、各人の民族としての帰属を決めていくことにありますが、調査者側の識別判定結果と本人の主観的な帰属意識とが一致しない例も多いようです。なお、中国残留日本人孤児などに由来する日系、香港・マカオの返還にともない中国の国民となったイギリス系、ポルトガル系は、少数民族としては扱われていません。
各少数民族の説明ページでは、順次写真などの掲載作業を進めています。
中国の少数民族一覧(アイウエオ順)
民族名 主な居住地 特徴や習慣など
アチャン族
(阿昌)
雲南 タイ族と深い交流関係を持ち、小乗仏教を信仰する。大部分が農業に従事しているが、刀作りの優れた集団としても知られる。
イ族
(彝)
雲南・四川・貴州 武勇を尊ぶ事で知られている。独自の文字を有し、祭祀や治療を行うシャーマンが存在する。地域ごとに独自の習慣を持つ。
ウイグル族
(维吾尔)
新疆 豊富な楽器を持ち、その情熱的な歌と踊りは広く知られる。長くアラビア文字を基本とするウイグル文字を使用している。
ウズベク族
(乌孜别克)
新疆 民族の大半は、旧ソ連ウズベキスタン共和国に住み、アフガニスタンにも130万人が住む。中国では都市部で貿易や教職などにつく裕福な家庭が多い。
エヴェンキ族
(鄂温克)
内蒙古・黒竜江 狩猟と遊牧を生業とする。シャーマニズムが盛んで、シャーマンという言葉は、ツングース系の民族の間から源を発している。
オロチョン族
(鄂伦春)
内蒙古・黒竜江 大、小興安嶺山脈の森林地帯で狩猟生活を行い、シャーマニズムが盛ん。オロチョンは、彼らの自称で「トナカイを駆使する人々」の意味であり、また、「森に住む人々」を意味するとも言われている。
回族 寧夏回族自治区をはじめほぼ中国全土 唐の時代に移住したアラビア人、ペルシア人が源流。歴史的形成が複雑で、苦難に満ちた歴史を歩んで来た。
カオシャン族
(高山)
台湾・福建 日本ではかつて高砂族と呼ばれた。台湾に9部族32万人が認められている。その中のブヌン族による倍音唱法の合唱は、特徴的である。
カザフ族
(哈萨克)
新疆 アルタイ山中などで羊を中心とした遊牧を行うが、定住して農業を営む集団もある。遊牧の移動距離は、年間を通して数百キロに達することもある。老若男女とも馬術に長ける。
キルギス族
(柯尔克孜)
新疆 民族の多くは国境をはさんだキルギスタン共和国に住む。季節に応じて山中の放牧地を移動する遊牧生活を営む。伝承されている長編叙事詩「マナス」は数十万行からなり、世界的に有名である。
コーラオ族
(仡佬)
貴州 大部分が海抜1000メートル以上の山地で、ミャオ族や漢民族などと混住する。トウモロコシを中心に稲、小麦、芋などを栽培している。一部では「かじ屋のコーラオ」と呼ばれるほど鉄細工も盛んである。
サラ族
(撒拉)
青海・甘粛 祖先は、中央アジアから移住した敬虔なイスラム教徒。農業を営み、小麦、ソバ、粟、ジャガイモ、大豆、唐辛子などを栽培し、また、果樹園の経営にも優れている。
ジーヌオ族
(基诺)
雲南 1979年に55番目の少数民族として認知された。イ族、ハニ族などのイ語系集団と同じく北方から南下したと思われる。洪水神話が伝承されている。男は積極的に狩猟を行い、外出の際は弓矢か猟銃を携帯する。
シェ族
(畲)
福建・浙江 貴州、湖南から移り住んだヤオ族の支族とされる。山地で焼畑耕作を行うが、近年、茶の栽培が多く見られる。「高皇歌」という歌はショオ族の発祥と移動を語った著名な史詩である。
シボ族
(锡伯)
遼寧・新疆・黒竜江 清朝時代に新疆地区の平定の為、東北地方から多くの兵士と家族が徴用され、そのまま新疆ウイグル自治区に定住している人々と、遼寧省に住む人々がいる。シボ文字は満州文字を改造して考案され、自分たちの言葉を守り続けている。
シュイ族
(水)
貴州 水稲耕作を営む。「水書」と呼ばれる独特の文字が巫師により伝承されている。周辺のトン族などに共通する「銅鼓」と呼ばれる独特の楽器を有する。スイ族の葬式儀礼は複雑で、死者がでた場合は特別な祭壇を設け、歌舞が捧げられる。
ジンポー族
(景颇)
雲南 地続きのミャンマーにも多く住み、カチン族としても知られる。水稲が盛ん。武勇を貴ぶ民族で、男は、常に長い山刀を離さない。祖先を崇拝し、精霊を信仰する。
ジン族
(京)
広西 トンキン湾の沿岸や島で、半農半漁の生活を営む。文化的には現在のベトナムの主要民族キンと共通する。豊富な口承文芸があり、「独弦琴」はキン族独特の楽器である。
タイ族
(傣)
雲南 水稲耕作を行う。タイ暦正月の水かけ祭が知られる。祭礼には、叙事詩や語り物を語る職業歌手「ザッハン」が活躍する。小乗仏教を信仰し、村落には多くの寺院がある。独自のタイ文字による文献が豊富で、タイ暦もある。
タジク族
(塔吉克)
新疆 海抜3000メートルを越えるパミール高原で、半遊牧半定住の生活を営む。鷹が英雄のシンボルであり、骨で作った笛を愛用し、鷹の舞いを模した踊りがある。
タタール族
(塔塔尔)
新疆 旧ソ連のタタールスタンに同胞が住む。外見は青い瞳の白人系、モンゴル系など様々。中国領内のタタール族は商業と手工業に従事している。
ダフール族
(达斡尔)
内蒙古・黒竜江 かなり昔から定住生活を行う。モンゴル系民族に共通の習俗や文化を有し、シャーマニズムが盛ん。「ルリグレ」という女性集団舞踊は遠き日の狩猟生活を表している。
チベット族
(藏)
西蔵・四川・青海・甘粛・雲南 チベット仏教を信仰する。チャンタン高原を中心に今なお遊牧生活を続ける人々と、ヤルツァンポ河流域に定住して農業を営む人々に分けられる。
チャン族
(羌)
四川 古代中国の西北部で勢力を誇った遊牧民、羌の一部が祖先とされる。チベット族、漢民族両方の文化的影響を受けながら、古代のシャーマニズムも保たれてきた。
朝鮮族 吉林・黒竜江・遼寧 古くから半島からの移住者があったが、日本の植民地支配の影響も大きい。稲作を東北地方で早くから始めた。
チワン族
(壮)
広西・雲南・広東・貴州・湖南 中国の少数民族中最大の人口を有する民族。漢族との交流が長く、黄、陸、莫、僮などの漢字姓を名のるのが特徴的である。歌垣が有名。
トウチャ族
(土家)
湖北・湖南・四川 貴州省の一部に古代中国にあった古い仮面劇を伝承する地域があり、研究者などの注目を集めている。祖先を崇拝し、精霊を信仰する。
トウ族
(土)
青海 声を高らかに響かせる「ホアル」など民歌の伝統を有する。もともとは、遊牧や牧畜に従事していたが、明代あたりから農業に転じた。
トーアン族
(德昂)
雲南 民族的には、ワ族に近いが、文化的には同地域のタイ族の影響を強く受け、楽器なども共通する。農業に従事し、稲、トウモロコシ、イモ、綿花、茶を栽培している。
トールン族
(独龙)
雲南 女性の顔面入れ墨の身体装飾が見られる。世界の万物に聖霊が宿ると信じ、自然を崇拝する。
トンシャン族
(东乡)
甘粛 歴史的に様々な民族的要素を取り入れて形成された民族。古くから農業に従事してきた。彼らもまた「ホアル」などの民歌を愛好する。
トン族
(侗)
貴州・湖南・広西 農業、林業、養魚などを行う。歌が豊富で、美しいポリフォニーの伝統を有する他、「鼓楼」や「風雨橋」という独特な建築物も有名。
ナシ族
(纳西)
雲南 トンパ教を信仰し、象形文字で多くの詩歌、宗教経典などを記録してきた。トンパ経は、民族学の資料として価値が高い。また、納西古楽を伝承しており、多種多様な楽器を有する。
ヌー族
(怒)
雲南 自然崇拝が多いが、キリスト教の信者も多い。長くリス族と雑居してきたため、ヌー族のほとんどがリス語を話す。
パオアン族
(保安)
甘粛 製刀技術に優れている事でも知られる。民謡が豊富で「ホアル」などの他、「宴席歌」という結婚式に歌われる民歌が有名である。
ハニ族
(哈尼)
雲南 有名なプーアル茶を産する他、段々畑での稲作、トウモロコシ、綿花などの栽培を行う。祖先崇拝の風習が盛んで、シャーマンも多い。
プイ族
(布依)
貴州 主として水稲耕作を行い、正月にはもちを食べる習慣がある。精霊を信仰し、祖先崇拝が盛んであり、シャーマンは宗教を司り、病気治療も行う。
ブーラン族
(布朗)
雲南 長い間、タイ族と混居してきたため、小乗仏教の信徒が多く、共通する楽器を用いる。ミャンマー東部にも数万人のプーラン族がいる。
プミ族
(普米)
雲南 13世紀頃、チベット高原から南下し現在地に定住した。生活している地域は、平均海抜が2600メートル以上の高原山岳地帯である。以前、ナシ族に支配されていた時期があった。
ぺー族
(白)
雲南 建築技術に優れ大理三塔は有名。仏教徒であると同時に、道教の影響も強い。村落の守護神「本主」の信仰にまつわる芸能が盛んである。
ホジェン族
(赫哲)
黒竜江 ロシア領内にナーナイ族として約1万人の同胞がいる。松花江、ウスリー江、黒龍江(アムール川)などでサケ類、マス類、チョウザメを捕り、優れた漁業技術を持つ。
マオナン族
(毛南)
広西 畑作を中心とする農耕民で、漢族とチワン族の文化的影響が強く、多神崇拝を行ってきた。願かけなどの祭礼は「師公」と呼ばれるシャーマンが執り行う。彼らは同じ姓を持つ者同士で村落を形成する。
満州族 遼寧・黒竜江・吉林・河北・内蒙古・北京 清朝の支配民族であった歴史からほぼ中国全土に分布。漢族との同化が進んでいるが、近年、母語復興の動きも見られる。
ミャオ族
(苗)
貴州・雲南・湖南・四川・広西・湖北 銀の飾りを多用した民族衣装、歌垣や竜船競渡などで有名。祭りには大小の芦笙が登場する。地域によって特色ある文化を有し、衣装にも違いがある。
メンパ族
(门巴)
西蔵 集居地域である錯那県は中印国境紛争地域に当たり、外国人の入境はいっさい禁止されている。チベット仏教を信仰するが、ボン教信者もいる。口承文芸が豊富である。
蒙古族 内蒙古・遼寧・新疆・黒竜江・吉林・青海・河北・河南 16世紀に導入されたチベット仏教とシャーマニズムが併存する。遊牧は減少している。歌と舞踊を愛好する民族である。
モーラオ族
(仫佬)
広西 歌垣に代表される歌謡文化を今日に伝承している。彼らが住む地域は炭鉱が多く、現在、炭鉱労働に従事する者が増えてきた。近隣のマオナン族やスイ族と共通する文化を有する。
ヤオ族
(瑶)
広西・湖南・雲南・広東・貴州 槃瓠を先祖とする神話を伝承している。山地を渡り歩く焼畑耕作民として知られたが、現在では定住化が進んでいる。
ユイグー族
(裕古)
甘粛 中央アジアのウイグル族と近親関係にあるとされるが、チベット仏教を信仰する。明代初期までは遊牧生活を維持していた。今は、漢語を日常的に使うが、ユーグ族のアイデンティティは強い。
ラフ族
(拉怙)
雲南 対歌や芦笙舞が盛んである。
リス族
(傈僳)
雲南 多くは漢族、ペー族、イ族、ナシ族などと雑居している。結婚、狩猟、家屋の新築などの際には、弦楽器や口琴などを用いた歌と踊りを欠かさない。
リー族
(黎)
海南 衣装は大陸のワ族とほぼ同じである一方、フィリピンと共通する踊りを有するなど文化混淆が見られる。生活は農耕を中心にしている。リー族の女性は、入れ墨をする伝統などがある。
ローバ族
(珞巴)
西蔵 インド領内にも同胞がいる。かつては狩猟も行っていたが、現在は、農業に従事。
ロシア族
(俄罗斯)
新疆 帝政ロシア時代、ソビエト革命後に、シベリア地方などから移住して住み着いたスラブ系のロシア人。都市に居住するロシア族は運輸、手工業に従事し、農村地帯のロシア族は小麦などや園芸に携わっている。
ワー族
(佤)
雲南 ミャンマーにも同胞がいる。東南アジアと共通する「木鼓」の踊りと歌が伝承されており、祭りなどでは牛とともに重要な地位を占めている。


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