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中国まるごと百科事典

シュイ族[水 shuǐ]

shui人口:約35万人。チベット系。
居住地域:主に貴州省三都シュイ族自治県に集中して住んでおり、その他は近くの茘波、独山、都匀、榕江、従江などの県および広西チワン族自治区の融安、南丹、環江、河池などの県に分布している。
また一部は雲南省の富源、彝良にも居住している。
言語:漢・チベット語系、チワン・侗語派、侗・水語分支に属するシュイ語を使っている。
陽安、潘侗、三侗の3種の方言がある。
約400字余りからなるシュイ書(水書)という文字を持ち、水書先生と呼ばれる少数の祈祷師だけに伝承されてきた。

水書は、その形状が甲骨文や金文(青銅器の表面に鋳込まれた、または刻まれた文字)に似ていて、主に天文、地理、宗教、民俗、論理、哲学などの文化知識を書くときに用いられていた。右から左へ順に並べる右縦書きで、句読点はない。字音の構成は不完全で成文化されていないため、水書先生の専門知識によって解読されていた。
河南省の二里頭遺跡から出土した夏代の陶器に水書と思われる符号が見つかっている。2002年3月には、「中国国家級無形文化遺産」に指定された。

歴史:古代の“駱越”という支系をルーツとし、唐・宋代には侗族などと共に“僚”と呼ばれていた。北宋時代に水州が設けられ、その所以からシュイ族と呼ばれるようになった。明代の史書の中に水族の称呼が見られる。自民族を水の中の人と言う意味の“海水”と称している。


シュイ族は独自の暦“水暦”を持ち、旧暦の9月が新年にあたる。正月は“借端”と言い、侗族などに共通する銅鼓と呼ばれる独特の楽器を打ち鳴らし、競馬や踊りで楽しむ。

農業、特に水耕栽培に従事している。

シュイ族が常食するものに“酸湯”というスープがあるが、その種類は豊富で、“辣酸(唐辛子を使う)”、“毛辣酸(トマトを使う)”、“魚酸(魚と川蝦を使う)”、“臭酸(豚骨と牛骨を使う)”などがある。最もよく食べられる“辣酸”は、粉末にした唐辛子に大量の甘酒を加え、壷に入れて密封し、発酵させたもので、食用時には白菜や青菜、韮などと共に煮て作る。

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