中国では、古代から病因を様々な方法で分類してきました。
とくによく使われていた病因の分類に、体外の原因である「外感」と体内の原因である「内傷」の2つに分類する方法があります。
外感には六淫・疫痢・外傷・虫獣傷・寄生虫などが含まれ、内傷には精神素因の七情、生活素因である飲食と労逸、内生素因である痰飲と淤血、体質素因の偏虚・偏寒偏湿・偏燥偏熱などが含まれます。
漢方では病気の発生を、正気が邪気に負けたことによるとみています。ゆえに、正気を充実させ、邪気に負けないようにすることを非常に重視しているのです。
正気とは、人体の機能活動(臓腑・経絡・気血水など)、自然治癒力などの生命力すべてを指し、略称を”正”といいます。
邪気とは、生命力を阻害して、病気を引き起こす原因であり、”邪”と略されます。